お知らせ

関門海峡は古来「硯の海」と詠まれてきました

毛利元康歌書(個人蔵/下関市立歴史博物館寄託)
毛利元康歌書(個人蔵/下関市立歴史博物館寄託)

令和4年3月6日まで下関市立歴史博物館で開催中の「殿様アート」で、※毛利元康(もとやす)の詠んだ歌書が展示されています。

※月影ハすゝりの海にうつりても 墨そめならぬひかりなりけり   

「硯の海」とは硯の部位で墨汁を溜める凹みの事ですが、古来、赤間関(下関)を訪れた武将や歌人達は、歌会に際して、関門海峡を「硯の海」と詠んできました。元康の歌は、月の光が関門海峡の水面を煌々と照らしている様を表現しています。

折しも「関門海峡にのぼる月」が令和4年1月17日に北九州市で開催された全国名月サミットで、日本百名月に認定されたところです。

月明かりの関門海峡の夜景を見る機会がございましたら、この歌を思い起こしてください。

※毛利元康(1560~1601) 織豊時代の武将で毛利元就の八男

※月影 月の光  ※すゝりの海 関門海峡の雅称