赤間関硯の制作工程
硯は石材を手作業で加工するために、大量生産ができません。一面(いちめん)ずつ丁寧に心を込めて制作しています。
いつ見ても飽きのこない、見ていると墨をすってみたくなる硯作りを心がけています。
いつ見ても飽きのこない、見ていると墨をすってみたくなる硯作りを心がけています。
下拵
原石の表裏を、大ノミを使い平らに削る(厚さ約4cm)
鉄板に珪砂と水をまき、原石を擦ってノミ跡が無くなるまで平らにする
金槌とタガネを使い、側面を叩いて野面(凸凹)状にし、五平(縦約17cm×横約12cm)の大きさに整える
成形
表面の上部に、彫刻部分となる芭蕉の図案を描く
数種類のノミを使い彫刻を削り出す
彫刻以外の部分を削り落とし、陸(墨を擦る面)と海(墨だまり)を彫る
磨き
荒砥(大村砥)、中砥(天草砥)、仕上砥(名倉砥)の順に磨く(陸と側面は中砥まで、彫刻と裏面は仕上砥まで)
銘入
硯の裏面に小刀を使って銘を刻む
拭漆
生漆を小皿に出し、テレピン油で溶く
野面(凸凹)状の側面は、ブラシを使い漆を塗る
彫刻部分と裏面は、脱脂綿を使い漆を拭く
完成
1週間程度養生して完成